コーチングの歴史・由来

コーチングの歴史・由来

2021年3月14日 オフ 投稿者: Hill Andon

コーチ (Coach)という言葉が登場したのは16世紀と言われています。その語源は「馬車」(バッグではありません(笑))。
馬車の役割は、乗る人を望む目的地まで送り届けるということ。後に意味が転じて、コーチは教育やスポーツなどさまざまな分野で、個人や組織の目標達成をサポートする存在として認識されるようになりました。

そして「コーチング」という言葉が用いられ、組織マネジメントとの関係を取り上げた出版物が最初に現れたのが1950年代と言われています。
1970年代には米国の西海岸でコーチング普及活動が始まっています。
1980年代になると、コーチングに関する出版物が多く登場し、1990年代には欧州でもコーチング普及の流れが始まります。
一方、日本でコーチングが初めて紹介されたのが1997年。コーチ・トゥエンティワン(現在のコーチ・エィ)という法人が設立されています。

また、コーチングの国際団体として国際コーチング連盟(ICF)が1995年に設立され、日本では「ICF東京チャプター」として2008年から活動を開始、2020年に一般社団法人国際コーチング連盟日本支部に名称を変更しています。

日本の企業がコーチングに着目したのは2000年頃からで、管理職の指導スキルや人材育成のための研修メニューとして採用され始め、病院や福祉介護施設、自治体、教育委員会や各種学校などがそれに続きました。

このように法人が組織マネジメント改善を企図してコーチングを導入する一方で、個人を顧客(クライアント)とし、クライアントのビジネス上の課題解決や、ビジネスのみならず人間関係、健康、よりよい人生の実現といった幅広い分野でのパーソナルコーチングも普及していきました。

日本のコーチング市場規模は2019年で300億円と言われ、2015年の50億円と比べて急成長しています。一方、米国の市場規模は2019年で1兆6,000億円。人口比や国民性の違いを勘案しても日本市場の拡大余地は相応にありそうです。(この稿おわり)

【ユニカイブの関連記事】
コーチングの市場規模とプレイヤー