パーソナルライフコーチ新枦淳が贈るビジネスパーソンへのメッセージ;これでいいのだ!!-⑦

パーソナルライフコーチ新枦淳が贈るビジネスパーソンへのメッセージ;これでいいのだ!!-⑦

2022年4月17日 オフ 投稿者: 新枦 淳(しんばし じゅん)

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発想力を刺激する3つの声かけ

発想力を刺激する3つの声かけ
それは
「〇〇君ならどうかな?」
「他には?」
「それもいいね!」

です。

あなたの会社の社運がかかった企画。
何としてでも成功させたい!

そのための会議をしたものの、どうもみんな煮詰まっている様子。いつまでたっても、パッとしたアイデアが出てきません。
こんな時、あなたならどうしますか?

会議の時だけでなく、新鮮なアイデアが出ない時というのは、限られた焦点に囚われていたりするものです。

その限られた範囲の中だけで考え始めると、もう、それ以上のアイデアは生まれません。

例えば、次のような議題のときはどうでしょう?
【議題】
人口の約半数が高齢者の町で、その町の人がほぼ利用しているスーパーに濃厚バナナジュースの店を出店しました。
でも、全然お客さんが来ません。特に高齢者は見向きもしません。
バナナジュースを買ってもらうにはどうすればいいか?

(どうすれば買ってもらえるようになるか?の話ではなく、どうするれば、新鮮なアイデアが出てくるのか?についてのお話しです。あしからず♪)

ここからは私の想像ですが、アイデアが煮詰まってしまう時というのは、
「高齢者にバナナジュースを買ってもらうには」
という部分だけに焦点が当たった展開になっているのでは?と思うのですが、どうですか?

すると、出てくるアイデアはこんな感じかなぁと思います。

  • お年寄りが多いのでバナナが体にいいことをアピールする
  • もっと目立つポップを置く
  • パッケージをおしゃれにして孫世代にアピールして祖父母世代を連れてきてもらう
  • 量を減らして価格をお手頃なものに変える

言い換えれば、「バナナジュース」「高齢者」と言う枠の中での議論が続くと言うわけです。
わたしはどんな時にバナナジュースを買いたいと思うか?」という視点をもとに考えてしまう状態です。

限られた枠の中での発想には限界があります。

では、この問題の締めの質問を
「あなたがいつもの店で買い物をするのはどうしてですか?」
に変えたら、どうでしょう?

一気にバナナと高齢者の呪縛から解き放たれ、自分がいつも行くお店や、そこで買うものについて思いを巡らせると思いませんか?

  • 店員さんが親切だから
  • 買い物ついでに立ち寄れて便利
  • いつも新しいものが並んでていて気になる
  • 〇〇ポイントが貯まるから

など、バナナの制限がかかっていた「売る側」だけの視点の時より、「買う側」の視点が入ったことで、改善点のバリエーションがグンと増えてきたと思いませんか?

このように、発想力というのは、何か特別な訓練の末、身につくものではなく、自分事に置き換えただけでも刺激されるものなんです。

ところが、この「自分事に置き換える」ためのスイッチを押されなければ、制限を解除することはできません。

◆スイッチになる声かけ「〇〇君ならどうかな?」

先程の例題では、問題に装飾された言葉(バナナジュースや高齢者)を全部取っ払って「あなたがその店に行きたいのはどうして?」という聞き方でスイッチを入れました。
この聞き方にすると、各々が自分がよく利用する店や商品について思いを巡らせ始めます。
バナナ一択で考えるより、バラエティーに富んだアイデアが出てきます。

◆さらに理由を引き出す声かけ「他には?」

スーパー、居酒屋、家具屋さん、アミューズメントパーク…
10人いれば10通りの「よく利用する理由」や「いつもそれを買う理由」が出てきます。
理由は1つとは限りません。理由をとことん引き出すために「他には?」と繰り返し尋ね、意見を出し切ります。

◆どんどんアイデアを出してもらうための声かけ「それも、いいね!」

この3つの声かけを使う時に、1つだけやってはいけないことがあります。
それは、「君、それは無理だよ」と良し悪しをつけること。
どんなに馬鹿げてると感じたり、ふざけるな!と思うものでも、すべてに「それも、いいね!」とそこにいるみんなが答えることです。
アイデアを採用するか否かはまた、別の問題ですので、ここでは、可能な限りのアイデアを出すためにも、ジャッジすることは無用です。
「ジャッジされない」という環境があって初めて、自由な発想が口から声になって姿を表します。

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、これ、世に言う「ブレインストーミング(ブレスト)」です。
アイデアを出す時にはとても有効な手段です。
アイデアの棚卸しです。
このブレストを効果的に活用するにも、上記の3つの声かけが重要になってきます。

ここでたくさんのアイデアを出し、そこから必要なものをピックアップして、深掘りしていきます。

例えば先程の例の「店員さんが親切」という意見を深掘りする場合なら、

  • どんなことを親切と感じるのか?
  • あなたにとって親切って何?

について議論し、「親切」をより具体的にしていきます。
ここでもまた、3つの声かけ(ブレスト)を使うことができます。

こんな風に、声かけひとつで発想が刺激され、アイデアの扉がどんどん開き始めます。
これ、自分自身の問題に直面した時もセルフで使うことができます。

例えば・・・。
どうすればお小遣いを増やせるか?

なんてテーマで練習がてらに3つの声かけを使って考えてみるのも面白いかもしれません。

最後に、発想力を刺激されやすくするコツは、3つの声かけを受けている間(ブレスト中)は現実を忘れることです。
絞り出すアイデアは夢物語でいいんです!
すると、どんどん自由に発想できるようになります♪

皆さんのアイデアから世の中に面白いものがたくさん出てくるのを楽しみにしています!

(この稿おわり)

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